勝手時空雑記

思ふこと言はでぞただにやみぬべき われとひとしき人しなければ

An excellent burger in a cozy restaurant

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ドイツほぼ中央に位置する田舎町の絶品ハンバーガ

今から二年前の8月、自動車用電子機器の現地実走試験を目的に、二週間ほどドイツを旅しました。市街地よりも郊外、しかも高速道路上でのテストがメインだったため、照り付ける日差しの中、ドイツ国内のAutobahnをひたすら走りました。

 

気が付けば午後も1時。「どこかでランチでも」と店を探しますが、辺りに気の利いたレストランは見当たりません。街道沿いにそれらしい店を見つけてはアプローチしてみるのですが、時期が時期だけにドアには無常の「Geschlossen(Closed)」のサイン…。

 

そんな中、奇跡的に営業中のレストランを見つけました!急いで飛び込むと、あと10分で営業終了とのこと。マスターに頼み込み、「ハンバーガーでよければ…」とのことで交渉成立!落ち着いて辺りを見回せば、立派な外観、豪華な内装。村一番の人気レストランみたいです。

 

さて、食事が出来上がるまで、マスターとのお決まりの会話が始まります。「どこから来たの?」、「へぇ~、日本」、「飛行機でどのくらいかかるの?」、「そんなに遠いんだ、大変だね」とか(笑)。

 

そうこうしているうちに出来上がりました、見るからに旨そうな逸品。ひと口食べたら…、なんと形容し難い美味しさです!(Das ist ausgezeichnet!)誇張なしに、これほど美味いハンバーガー、日本では食べたことがありません!付け合わせのフリッツも、実はジャガイモではなくサツマイモ。訊けば地元に伝わるレシピなんだそうです。

 

思わぬ天からの授かり物でしたが、そうそう簡単に再訪出来る場所ではありません。「もう一度行きたいけどなかなか行けない」、「もう一度食べたいけどなかなか食べられない」という思い、もう何度経験したことか…。

 

嬉しいけどちょっと寂しい…、思い出すと懐かしく、少しだけ切ない…。

 

歳を取るって、そんな思い出の場所が少しずつ増えてゆくことなのかもしれません。