勝手時空雑記

思ふこと言はでぞただにやみぬべき われとひとしき人しなければ

A close friend met in an automotive project

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尾張国名物「生ういろう」(店舗限定品)

数年前、休暇で訪れた名古屋市内の下町「大須」で頂いた「生ういろう」です。当時は店先の縁台に腰掛け、アーケード街を行き交う人々を横目で眺めながら、その上品な味を楽しむことが出来たのですが、ある時期から店頭での販売のみとなってしまいました(残念)。

 

春夏冬の一定期間、鉄道マニアにはお馴染みの「JR全国共通一日乗車券(五回分)」を利用し、中部・関西方面に出掛けます。多くの場合、三河地方に住む古くからの友人に会うことが主な目的です。この彼、生まれた土地が同じわけでも、若き日学び舎を共にしたわけでもないのですが、何故か不思議と気の合う親友です。

 

出会いは欧州の首都、今を遡ること二十数年前。彼はベルギー駐在、僕はドイツ駐在の身。とあるプロジェクトで一緒に仕事をするようになったことが直接のきっかけです。当時、共にエンジニア職にあった僕たちは、車載用電子機器の現地実走試験で様々な国・地域を走りました。辛いこともあったけど、今思えば夢のような時間でした。

 

彼はフランス語に堪能、かつ食通。月に一度「ミシュラン巡り」と称し、主にベルギー国内の星付きレストランを訪ね歩いたなあ。因みに、ドイツ国内のレストランを訪れた記憶はありません。と言っても、決してドイツ料理が星に値しないというわけではありませんよ(笑)。例えば、Schwaben地方のMaultaschen(「ドイツ風水餃子」と勝手に命名)などは本当に美味!南ドイツを訪れた際には是非一度ご賞味ください。

 

さて、冒頭のういろう。正直、この「生ういろう」を頂くまではちょっと苦手な部類。いつの頃からか、歯触り、味、共にぼんやりした印象があったから。でもこれは全くの別物。食べた瞬間、「何で今まで避けていたんだろう」と激しく後悔(ちょっと大袈裟か?)。

 

おそらく、子供の頃の記憶を引きずり、そのまま食わず嫌いに。逆に考えれば、幼少の頃の体験って、大人になってまでも人の意識や嗜好に大きく影響するってことか。

 

「士別三日,即更刮目相待(男子三日会わざれば刮目して見よ)」。東漢の武将「呂蒙」の名言を改めて学んだ思いです(いや、そういう意味じゃないって…陰の声)。

 

ということで、今度苦手な辣韭でも何十年振りかに食してみようかな…。