勝手時空雑記

思ふこと言はでぞただにやみぬべき われとひとしき人しなければ

April showers bring May flowers

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シュテーデル美術館で目にした、どこか懐かしい風景画

今の会社に転職して早二年が経ちました。現在、グローバルな品質保証体系の設計・構築に日々頭を悩ませています。本来ならば海外の生産拠点を訪れ、現地の責任者や担当者と議論を行いながら改革プロジェクトを進めたいところなのですが、コロナ禍の今、なかなか思うような行動がとれません。事態が早く終息し、自由な渡航が出来るよう、心から願うばかりです。

 

そんな中、最近では品質関連の社内講習会を開く機会が増えてきました。私自身、元々はディジタル系のハードウェアエンジニアでしたが、この十年間、品質保証関連の業務を専門としてきたこともあり、「稚拙ながらこれまでに蓄えた知識が何らかの形で会社のお役に立てば」との気持ちから、自主的に計画・実施しています。

 

その講習会、幸か不幸かコロナ禍で加速されたDX環境を生かし、今回は国内全拠点を対象としたリモートによる勉強会形式にて計画しました。果たして社員のみんなは喜んでくれるだろうか。業務上はおろか、一度も会ったことがないメンバーも、遠く大阪や広島から参加してくれます。数々の不安はありますが、何事もやってみなければ始まらないでしょう。

 

さて、使用するのは仕事の合間を見つけながらコツコツと書き上げたオリジナルのテキスト。これまでの業務から得られた知見、数々の講習会で身に付けた知識、本から学んだ技法等、様々な内容の骨子のみを自分なりにまとめたものです。皆からどれほどの理解が得られるのか、正直不安と期待が半分半分。でも社員の反応が楽しみでもあります。

 

思い起こせば80年代、会社員生活を始めてからもう何十年という時が過ぎています。自分自身、それほど長く働いているとの実感はないのですが、ふと周りを見れば、もう年下の社員ばかり(笑)。会社員生活としてのゴールも見える中、仕事だけではなく、後輩のために出来ることは何か…。そんなことを考える時間も知らず知らずのうちに増えてきました。

 

「これまで自分を育ててくれた諸先輩方に対する恩返し」と言ったら少々おこがましいですが、最近はそんな気持ちを持ちながら日々の業務に取り組んでいます。

 

さて、話は変わりますが、最近、私の部門に中途採用で若い人材が来てくれました。経験はまだ少ないものの、何事にも積極的な性格で将来が楽しみです。また、遠く離れた富士山麓の工場にも30代半ばの中堅社員がいます。彼らを一人前に育て上げることが、人材育成面においては、会社員生活最後のご奉公になるのかもしれません。

 

来週末、既に幾度となく訪れている、その富士山麓の工場に出張します。独特の食感を持つ「うどん」が名物の町。いつかのブログで紹介した、古くからの地元の銘菓もあります。コロナ禍という非日常がいつまで続くのか分かりませんが、日本には「止まない雨はない」「ピンチのあとにチャンスあり」という諺があります。

 

コロナに負けないよう、昼に大盛りのうどんを食し、これからも生産プロセスの改善、そして若手の育成に精一杯尽力しようと思います。